流産について

胞状奇胎

胞状奇胎とは、どんな病気なのでしょうか?

胞状奇胎(ほうじょうきたい)とは、
胎盤の構成組織である絨毛(じゅうもう)とよばれるものが、
子宮内で異常に増殖し、充満してしまう病気で、
小さな袋状の粒がたくさんでき、ぶどうの房のようにみえることから、
別名を、ぶどうっ子と呼ばれる病気です。
 

胞状奇胎の症状は、妊娠したときと同じような症状と言えます。
しかし、胞状奇胎は胎児よりもはるかに速く増殖するため、
腹部は正常な妊娠に比べて早く大きくなります。
吐き気や嘔吐がひどく、不正出血がみられることもあります。
また、卵巣にルテイン嚢胞が見られるケースが多いようです。

胞状奇胎は、超音波診断法の進歩によって、
妊娠のごく初期の段階で診断できるようになりました。

治療法としては、まず子宮内容除去術により、
子宮内の胞状奇胎の細胞を完全に取り除きます。
場合によっては、この子宮内容除去術が、数回行われる場合もあります。
その後は、定期検診が必要になります。

これは、胞状奇胎後の1〜2%に絨毛ガンが発生するといわれており、
その早期発見のためです。

定期検診では、絨毛性ゴナドトロピン(hCG)値を測定し、
順調に低下しているかどうかを見守ります。
順調に低下しなかったり、再上昇する場合は、
胞状奇胎が残っていたり、癌化していないかを疑います。

癌化した場合(絨毛ガン)は、できるだけ早期のうちに
治療を開始すれば、現在ではほぼ100%完全な治癒が
期待できる疾患です。
また、治癒後無事に妊娠し、出産した例はすくなくありません。


大切なのは、胞状奇胎後の定期検診を、
きちんと受け、hCG値が十分低下してから妊娠することです。
なぜ定期検診中に妊娠してはいけないかというと、
妊娠してしまうと、hCG値が上昇して、尿中に排泄されてしまうため、
定期検診が無意味なものになり、しいては、絨毛ガンの早期発見が
きわめて困難なものになるからです。

胞状奇胎後は、通常、半年〜1年間、避妊するように言われると思います。
赤ちゃんが欲しいと思っているママにとって、
この避妊期間は非常に厳しく、辛いものです。

しかし、絨毛ガンは、早期発見すれば完全な治癒が期待できても、
発見が送れると、非常に進行が早いガンですので、
肺や脳など全身に広がってしまい、治癒が困難になってしまうのです。

hCGが十分に低下し、一定の基準が満たされれば、
次の妊娠が許可されます。

流産後、産婦人科に定期的通うということは、
妊婦さんを目の当たりにしたり、辛い経験を思い出したりと、
どうしても天使ママにとって、足が向かない、気の重いこととなります。

でも、あなたのためには、必要な治療なのです。
あなた自身のために、家族の為に、そして次に出逢う新しい家族の為に、
しっかりと定期検診を受けて、体調を整えて欲しいと思います。


2006年05月17日 18:45